入門編

字をきれいに見せるコツ 入門編(3)~線はわずかに右上がりに書く

字は、ほんの少しだけ線を右上がりに書きます。シンプルなルールです。
例を見てください。

上:横線をわずかに右上がりに書いたもの
下:まっすぐ、マス目に平行書いたもの

比べてみると、平行のものは、少しずんぐりとした字に見えませんか。
平行でこのように見えますので、右下がりには、しないでください。

右上がりに線が書けないときの対策

左利きの方は右上がりに書きにくいでしょうから、紙を斜めにして書く方法もおすすめです。右上がりにどうも書けない、という方も、試してもよいかもしれません。

なお、「三」「宜」のような字の一番下に書く一本横線、最後の一画だけは、右上がりはわずかにとどめて、鍋ぶたのような形にします。この決まりは、別の回に説明します。

まずは、少しだけ右斜め上に向かって線を書く、これを頭に入れてくださいね。

藤井 光砂

ふじい こうさ 日本書道学院 漢字・かな師範。西安碑林国際書道展 常任理事。霞友会副幹事。 幼少の頃より書道に親しむ。2000年より日本書道学院展、2003年より西安碑林国際書道展に出品。2021年西安碑林国際書道展 中国大使館賞を受賞。自身の作品制作の他、病院や高齢者施設での書道教授や、海外観光客向けの書道体験教室運営を行っている。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、ロンドン・シティ大学大学院文化政策コース修了。

字を書くのが苦手、字が汚いので人前で書きたくない、でもどこから直せばいいのかもわからない――そんな悩みはありませんか。大人が字をきれいに書くためには、子供のときのように見よう見まねで練習するよりも、頭でルールを理解し、覚えていくのが早道です。これは美文字に近づくワンポイントレッスンです。

コメント

この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

PAGE TOP