入門編

字をきれいに見せるコツ 入門編(4)~ペンの持ち方 人差し指を前に出す

今回は、ペンの持ち方です。普段何気なく握っているペン、少し握り方を変えると書きやすくなるかもしれません。

ふだんのとおりに何かを書くつもりでペンを持ってみてください。

親指の先端が人差し指よりもペン先近くに来ていませんか

親指の位置が人差し指の先端よりも少しペン先に近いところまで来ている方、もしくは、親指が人差し指に完全にかぶさってしまっている方はいませんか。この持ち方は、じつは書くときにはあまりよくありません。

親指が前方に出る、もしくは人差し指にかぶさったままで、ペンを前後に動かしてみてください。あまりうまく動かすことができないと思います。少しひっかかっている感じです。

正しい持ちかたは、人差し指が親指よりも前方に伸びている

正しい持ちかたは、人差し指が親指よりも前方に伸びているかたちです。さきほどと同じ動きをしてみてください。こんどは、人差し指を軸にして前後にスムーズに動かすことができます。持ち方はペンの可動範囲に関わってきます。人差し指を前にしたほうが可動域が増えるのです。

ペンの持ち方は、ご自身で何十年も行ってきているものですから、簡単には変えにくいものです。とはいえ少し変えれば、ペンを動かしやすくなるので、字も書きやすくなります。ちょっとしたことですが、これが字を書くときに少なからず影響します。

藤井 光砂

ふじい こうさ 日本書道学院 漢字・かな師範。西安碑林国際書道展 常任理事。霞友会副幹事。 幼少の頃より書道に親しむ。2000年より日本書道学院展、2003年より西安碑林国際書道展に出品。2021年西安碑林国際書道展 中国大使館賞を受賞。自身の作品制作の他、病院や高齢者施設での書道教授や、海外観光客向けの書道体験教室運営を行っている。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、ロンドン・シティ大学大学院文化政策コース修了。

字を書くのが苦手、字が汚いので人前で書きたくない、でもどこから直せばいいのかもわからない――そんな悩みはありませんか。大人が字をきれいに書くためには、子供のときのように見よう見まねで練習するよりも、頭でルールを理解し、覚えていくのが早道です。これは美文字に近づくワンポイントレッスンです。

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