【東京・池袋】大人のためのペン字・書道教室

漢字編

字をきれいに見せるコツ 漢字編(15)~四角の空きは均等に

「田」のような字は、四角を立て横線で4つの空間に分けています。 こうした空間は、できるだけ同じ大きさにするのが美しい文字を書く上でのポイントです。

当たり前のことのように思われるかもしれませんが、実際には空間がずれている字は驚くほど多いものです。4つの空間がバラバラの大きさだと、どうしても雑で整っていない字に見えてしまいます。

実際の文字例

空きは均等に「田」

「田」という字を書く際は、だいたい横線の中央から真ん中の縦線を下ろし、次にその縦線のだいたい中央で横線を引きます。この書き順を意識することで、自然とバランスの取れた字になります。

空きは均等に「町」

「町」も同様です。空間のバランスがずれていると、文字全体が不安定に見えるだけでなく、読みにくさも感じられると思います。特に手紙や書類など、他人が読む文書においては、このような基本的なバランスが読み手の印象を大きく左右します。

空きは均等に「東」

「東」のような字で同じです。「東」は左右対称の構造を持ち、上下にも複数の画があります。このような字では、真ん中の「田」部分がずれているとアンバランスな印象を与えます。

厳密に言えば、「田」という字は一番上の横線よりも一番下の横線が少し短くなる構造になっており、4つの空間は完全に同じサイズではありません。しかし、見た目上でバランスがずれていると感じられる程度になってしまうと、明らかに調和の取れていない字に見えてしまいます。

空間の空きをだいたい同じにするということ、シンプルなルールですが気にしてみてください。

藤井 光砂

ふじい こうさ 日本書道学院 漢字・かな師範。西安碑林国際書道展 常任理事。霞友会副幹事。 幼少の頃より書道に親しむ。2000年より日本書道学院展、2003年より西安碑林国際書道展に出品。2021年西安碑林国際書道展 中国大使館賞を受賞。自身の作品制作の他、病院や高齢者施設での書道教授や、海外観光客向けの書道体験教室運営を行っている。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、ロンドン・シティ大学大学院文化政策コース修了。

字を書くのが苦手、字が汚いので人前で書きたくない、でもどこから直せばいいのかもわからない――そんな悩みはありませんか。大人が字をきれいに書くためには、子供のときのように見よう見まねで練習するよりも、頭でルールを理解し、覚えていくのが早道です。これは美文字に近づくワンポイントレッスンです。

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