漢字を書くときの一本一本の線は、きちんと他の線とくっつけましょう。当たり前のことに思われるでしょうが、意外と忘れやすいことです。

知らないうちに、こんなふうに線同士が離れていることはありませんか。

文字のかたち、書くときの工夫はこの連載ではいろいろとご紹介していますが、線をくっつけるというのは、それ以前の文字を書くときの基本意識になります。

書くものが大事な書類、大事な場面ではなおさら、文字のかたち以前に、空きだらけの字が続くとだらしない印象を与えかねません。
行書ではあえて線と線のあいだを空けて書くことが多くなります。ですが基本の書き方である楷書では、線同士をきちんとくっつけることが大切です。そのほうが丁寧な字に見えます。逆に言うと、線同士をむやみに離すことで、だらしない印象を与えてしまうのです。
うっかりご自分の字の線同士が大きく離れていないか、気を付けてみてください。