「の」の元の漢字は「乃」です。一画目の左斜め下に向かう線と、二画目の上部の横線がつながって、「の」になったということが想像できると思います。

時に画像のような、ちょっとゆがんだ「の」を見かけたことはありませんか。これは間違いや線のゆがみではなく、漢字に近いかたちの「の」を書いているのです。
ただ丸くせずに、途中で止まって角をつくる
さて「の」を書くとき、活字では一筆書きの曲線のようにしか見えませんが、それでは手書きではきれいに見えません。

書き始めに左斜め下に向かう線を書いて、左下で止まったら、垂直に上に少しジャンプ。縦に伸びる線を一画目の半分ほどの高さまで書きます。そこでストップ。そこから、右斜め上に向かう曲線をゆっくり書きます。
ちょっとした角のようなものをつくるのがコツです。元の字をイメージすれば、ジャンプして止まったあたりから、漢字の横画が始まる、そんな感覚を持てると思います。そして半円を書き終えるころ、右の真ん中の高さのあたりでほんの少し止まる意識を持ちます。今度は左斜め下向きの最後のはらいを書きます。これで完成です。

左のように、ただ丸く書くのではなく、ジャンプして止まり角をつくります。そうすると、左側の線に囲まれたスペースは大きめになりますが、そのほうがきれいに見えます。