ひらがなは、漢字をくずして日本で独自につくられた字です。そのため、ひらがなには元の漢字のかたちの名残が見られます。
「ゆ」の元の漢字は「由」

今回は「ゆ」です。
「ゆ」の元の漢字は「由」です。

「由」が、行書として少しかたちを変え、そこからさらに変わって、ひらがな「ゆ」となりました。行書の「由」では、縦線が真ん中ではなく、少し後ろ側、つまり右側に寄ります。
「ゆ」の真ん中の縦線は少し右に寄せる

行書を経てひらがなとなった「ゆ」は、その名残で、縦線は中心から少しだけ右にずれます。「ゆ」の縦線を境にした左右の空きは、左が少し大きくなります。
ひらがなは、行書よりも後に生まれた文字なので、行書の影響を受けます。こうしたこと当てはまる字は他にもあるのですが、またご紹介します。
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