入門編

字をきれいに見せるコツ 入門編(1) ~ひらがな、画数の少ない字は、漢字よりも小さく書く

字をきれいに見せるコツ、最初は「ひらがな」「カタカナ」「画数の少ない漢字」は、画数が多い漢字よりも小さく書く、です。

ひらがな・カタカナを小さく書く理由~実例で確認

例を見てください。

右側では、マス目いっぱいに漢字とひらがなを書いています。左側は、ひらがなはマス目よりも一回り小さく書いたものです。

比べると、右側のひらがなは必要以上に大きく見えないでしょうか。ひらがなは漢字よりも少し小さくしたほうがバランスよく見えます。

ひらがなやカタカナは、空間を埋める線がないので、漢字と同じ大きさに書くと、間延びして見えます。小さく書いたほうが、引き締まってみえて、読みやすいのです。

画数の少ない漢字にも同じルールを適用

画数の少ない漢字も同様です。右側はすべての漢字を同じ大きさに書きました。左は「日」と「一」は、小さめに書いています。ほんの少しの違いですが、左のほうが上品に見えるのではないでしょうか。もし自分のお名前に画数が少ない漢字がある方は、試してみてください。

ちなみに、画数の多い字のほうが、たくさん線や点を書いて空間を埋めなければ字を完成できないので、実は字のバランスをとるのはさほど難しくありません。画数が少ない字は簡単そうに見えますが、見た目の絶妙なバランスをとるのは難しいのです。

ご自身のお名前の画数が多くて、書くときに面倒だと思っている方がいらっしゃるかもしれません。画数の多さは実はメリットとしての一面がある、と考えてくださいね。

藤井 光砂

ふじい こうさ 日本書道学院 漢字・かな師範。西安碑林国際書道展 常任理事。霞友会副幹事。 幼少の頃より書道に親しむ。2000年より日本書道学院展、2003年より西安碑林国際書道展に出品。2021年西安碑林国際書道展 中国大使館賞を受賞。自身の作品制作の他、病院や高齢者施設での書道教授や、海外観光客向けの書道体験教室運営を行っている。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、ロンドン・シティ大学大学院文化政策コース修了。

字を書くのが苦手、字が汚いので人前で書きたくない、でもどこから直せばいいのかもわからない――そんな悩みはありませんか。大人が字をきれいに書くためには、子供のときのように見よう見まねで練習するよりも、頭でルールを理解し、覚えていくのが早道です。これは美文字に近づくワンポイントレッスンです。

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